2017.8.27
A案をベースにコストダウンを図った変更案C案を作成し、プレゼンを行いました。
C案 配置図兼1階平面図
A案のおおまかな間取りは変えずに、床面積を減らすため各室を小さくしました。特に個室は最小限の面積とし、上部のロフトを無くしました。階段は最小の面積で高い階高を上がれる螺旋階段としています。
C案 地階平面図
コストがかかるRC造の地階は、B案と同様に土留め側の形状を単純化しました。
C案 断面図
A案ではLDKの床を中庭と同じレベルとしてフラットに中庭に出られるようにしていましたが、個室と同じまでレベルを上げ、特殊な納まりとなるスキップフロアをやめてコストダウンを図っています。建物全体の縮小化に伴い、中庭も少し小さくしました。
C案 各外観パース
道路から見て上階の張り出し感は薄れてしまいましたが、概ねA案のイメージのままになるよう工夫しました。
C案 中庭
LDK側にもウッドデッキがあるため、中庭の平場部分の面積はさらに小さくなってしまいましたが、バーベキューをするには十分な広さと思います。
C案 LDK
右奥の空間は地階への螺旋階段です。左奥の扉は納戸ですが・・・
C(2)案 納戸部分をスタディコーナーに変えたプランもご提案しました。
テレビ背面の腰壁の裏に、スタディーコーナーと螺旋階段がある形です。
C(2)案 スタディーコーナー
子供の勉強スペースや書斎、家事コーナーなどに利用できます。ただし、収納(納戸)が無くなるのがネックですが。
C案 LDK
A案では食器棚や冷蔵庫を隠せる引戸がありましたが、それも無くしました。
建築主が重要視されていた「LDKの広さ」はほぼA案のまま確保されています。
かなり面積を絞ったように思っていたのですが、ロフトを除けばA案に比べて2.6坪くらいしか減っていませんでした。実際にはロフト分もあるので2.6坪以上の減額効果はありますが、建築主のご要望を満たしながら(すべては満たしてませんが)出来るのはここが限界のように感じました。
そこで、ここから更に面積を減らす別案D案を作成しました。
そのためには建築主の要望を一部崩す必要がありますが、「LDKは広く」のような具体的数値(15帖など)が示されていない要望は、建築主が思う「広く」より私が思う「広く」が広すぎた場合、無駄に面積を消費している場合があるので、そこを擦り合わせるための別案という意味合いが強いです。
やはり、坪単価が高い地階RC造部分のボリュームとその上に乗るLDK部分を減らすことが、コストダウンに一番効果的ですので、そこをメインに変更しました。
D案 配置図兼1階平面図
LDKの幅を2間半(4550mm)から2間(3640mm)に狭め、長さも少し縮めました。広さとしては約23帖から約18帖に小さくなっていますが、間口2間はLDKとしては一般的ですし、両サイドに大きな窓があるので狭さは感じないと思います。
主寝室のウォークインクローゼットを一般的なクローゼットにし、面積減と建物形状の単純化でコストダウンとしました。
D案 地階平面図
1階のLDK縮小にあわせて地階も小さくしています。ジムスペースがずいぶん小さくなってしまったので、建築主にとってこの部屋の重要度が、もしかしたらこの案の採択のポイントになるかもしれません。
その後、何度かメールで変更案についての連絡の後、D案を基本に設計を進めていくことに決まりました。